WordPressをSQLiteで動かす方法

WordPressを動かす際にMySQLデータベースを必須だと思っていないだろうか? 実は、設定を少し工夫することで、データベース不要でWordPressを動かすことが可能になる。正確には、MySQLの代わりにSQLiteという軽量なデータベースを使い、データベースそのものをファイルとしてWordPressのディレクトリ内に格納するのだ。


なぜSQLiteを使うのか?

MySQLを構築する手間がなく、サーバーに特別なデータベース設定が不要なため、ローカル環境でWordPressをサクッと動かしたい場合や、簡単なブログをサクッと立ち上げたい場合に非常に便利だ。


インストール手順

具体的な手順は以下の通りである。

  1. WordPressの最新版をダウンロードし、解凍する。
  2. SQLite用のプラグインを用意する。
    • GitHubのリポジトリ https://github.com/aaemnnosttv/wp-sqlite-dbsrcディレクトリにあるdb.phpをダウンロードする。
    • 注意点として、ウェブ上にはsqlite-database-integrationという古いプラグインを使う方法が解説されていることがあるが、これは無視してほしい。必ずdb.phpを使うこと。
  3. db.phpをWordPressのwp-contentディレクトリにコピーする。
  4. wp-config.phpを作成し、設定する。
    • wp-config-sample.phpwp-config.phpとしてコピーし、**salt**を設定する。
  5. version.phpを編集する。
    • 通常通りインストールを進めると、データベースのバージョンが古いというエラーメッセージが表示されることがある。これを回避するため、wp-includesディレクトリ内のversion.phpを開き、$required_mysql_versionの値を5.0に設定する。
  6. インストールを実行する。
    • 編集が完了したら、該当のURLにアクセスし、通常通りインストールを進める。
  7. パッチプラグインを導入する。
    • インストールは完了するものの、WordPressの一部の設定(例:ディスカッションの新しい投稿へのコメントを許可するチェックボックス)が保存できない問題が発生する場合がある。これを解決するため、sqlite-integration-update-option-patchというプラグインを導入する。
    • このプラグインは以前、特定のウェブサイトで配布されていたが、現在はサイトが閉鎖されている。Internet Archiveなどを利用して探す必要がある。
  8. パッチプラグインを有効化する。
    • sqlite-integration-update-option-patchをWordPressのwp-content/pluginsディレクトリにコピーし、WordPressの管理画面で有効化する。